
こちらの記事では痩せたシニア猫をどう太らせればいいか?という内容を話していきます。
猫は高齢になるほど食欲も落ちてくるもの。それに伴い体重が落ちるのは仕方のないことですが、そうは言ってもいつまでも健康的で長生きしてほしいですよね。
そこで今回はシニア猫の体重を増やすための5つの方法を、これまで20年以上猫と一緒に暮らしてきた経験のある管理人の私が詳しく解説していきます。
今回の内容をぜひ参考にしながら、大切な猫ちゃんのために試せることは試してみてくださいね!
まずはシニア猫が痩せてしまっている原因を見極めよう
シニア猫を太らせるための方法はこの後に解説しますが、その前にまずは現状で猫ちゃんが痩せてしまっている原因を知ることが大事です。原因を知らなければ、間違った対策をしてしまうことになりますからね。
では何が原因でシニア猫が痩せてしまっているのか?ということですが、以下のケースによって原因は分かれてきます。
それぞれのケースで原因を解説していきますので、ご自身が飼っている猫に当てはまるものをチェックしてみてください。
食欲はあるのに痩せている場合の原因
食欲はあるのに痩せる原因
ちゃんとご飯を食べてるのに痩せているという場合には、上記のような原因が考えられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
①病気の可能性
考えられる病気 | 病気の特徴や症状 |
甲状腺機能亢進症 | 甲状腺ホルモンが過剰分泌する病気。代謝が良くなりすぎて、必要以上にカロリーを消費してしまう。高齢なのにやたら活発なら該当している可能性あり。 |
腎不全 | 腎臓の機能が低下し、老廃物などを体外に排出するのが難しくなる。多飲多尿の症状が現れる。 |
糖尿病 | 血糖を細胞に取り込めなくなって栄養が不足するため、それを補うために食欲が増す。多飲多尿の症状も現れる。 |
食欲があるのに痩せているという場合に考えられる原因の1つ目が病気です。もしかしたら上に挙げた病気にかかっているかもしれません。
上記のような症状が出ている場合には、太らせることよりもまずは病気のケアが最優先になります。ですので動物病院に連れて行って診察を受けるようにしてください。
②キャットフードのカロリーが足りていない
病気の疑いがないのに痩せているのであれば、単純にキャットフードのカロリーが足りていないのかもしれません。仮にシニア用のキャットフードを与えていたとしても、カロリーが不足するというケースもあります。
その場合はカロリーが高いキャットフードに切り替えることも大切です。また、猫ちゃんの健康を考えて、切り替える際には栄養バランスのいいキャットフードを選ぶといいでしょう。
食欲がなくて痩せている場合の原因
食欲がなくて痩せる原因
続いて食欲もなくて痩せてしまっている場合の原因について解説していきます。考えられる原因は上の3つです。ではそれぞれ順番に見ていきましょう!
①病気の可能性
食欲がない場合に考えられる病気
- 甲状腺機能亢進症
- 腎不全
- 糖尿病
- 口内炎
- 歯周炎
食欲がない場合には上記のような病気があると疑ってください。「甲状腺機能亢進症」「腎不全」「糖尿病」は先ほど食欲がある場合にも紹介しましたが、食欲がない場合にも該当するケースがあります。
これらの病気にかかっていて、しかも食欲がなくなっているということは、病気の症状が重くなっている可能性が高いです。この場合はできるだけ早めに動物病院に連れて行った方がいいでしょう。
また、口内炎や歯周炎によってご飯が食べられないということも考えられます。この場合も動物病院に行って適切な処置をしてもらってください。
②ストレスの問題
猫はちょっとしたことでも敏感に反応する生き物です。そのため些細なことがストレスの原因になって食欲が落ちてしまうこともあります。
例えばエサを食べる容器の高さが合っていなくて窮屈そうに食べていたりだとか、物音や子供の声などが騒がしくて落ち着いてご飯が食べられないとか。こういったことがストレスになっている場合もあります。
ですので猫が安心してご飯を食べられる環境に整えてあげることも大事です。
③キャットフードに問題がある
キャットフード自体に魅力を感じなくなって食いつきが悪くなっているというのも可能性として考えられます。例を挙げると以下のようなパターンですね。
- 同じキャットフードの味に飽きた
- フードが酸化していて魅力を感じない
- そもそも味が美味しくない
こういった場合には新しいキャットフードに変えてみたり、鮮度を保つ工夫をしていい香りにするのも大事です。
シニア猫を太らせるための5つの方法を解説!
シニア猫を太らせるための対策
シニア猫を太らせるための方法として、上に挙げた5つの対策を順番に解説していきます。
その前にまずはお願いですが、これらの対策はあくまで病気の疑いがない場合に試してみてください。もし病気の疑いがあるならまずは動物病院に行くのが先決です。そちらを優先してください。
以上を踏まえた上で5つの対策法について解説していきますので、ぜひチェックしてみてください!
方法①:栄養価の高いキャットフードに変える
まず最初に紹介するのが栄養価の高いキャットフードに変えるという方法。
結局、摂取カロリーより消費カロリーの方が多ければ、猫は痩せてしまいます。ですのでしっかりカロリーの取れるキャットフードを選ぶのは大事です。
また、単にカロリーがあるだけでなく、やはり高齢の猫に与えるエサなので、消化吸収が良くて栄養バランスの取れたキャットフードにすることも大切になってきます。
そこでおすすめなのがカナガンキャットフード。当サイトでもおすすめしているキャットフードですが、こちらは穀物不使用で消化吸収がよく、素材の60%以上が肉や魚で高タンパクとなっています。
しっかり栄養が取れて身体にも優しいので、こういったキャットフードに切り替えることも検討してみてください。
方法②:キャットフードを食べてもらう工夫をする
猫がご飯を食べないのはキャットフードの味や香りに魅力を感じなくなっているからかもしれません。その場合には以下のような対策をして味や香りに変化を付けるといいでしょう。
- レンジで温める
- お湯でふやけさせる
- ウェットフードを混ぜてあげる
ドライフードはレンジで温めたりお湯でふやけさせることで香りが良くなりますし、ふやけたキャットフードは食べやすくなる点でもおすすめです。
また、ウェットフードを混ぜることでドライフードも一緒に食べてもらいやすくなりますし、味に変化が付くので猫も飽きずに食べることができるでしょう。
ちなみに先ほど紹介したカナガンキャットフードはウェットタイプも販売されています。こちらも穀物不使用で消化吸収がいいですし、高タンパクなフードとなってますので高齢猫にもおすすめです。
方法③:キャットフードを真空パックにして新鮮な状態を保つ
キャットフードが酸化していると香りも落ちて猫の食いつきが悪くなることがあります。そうならないようにキャットフードを真空パックにして新鮮な状態を保つのも一つの手段です。
楽天などのネット通販ではいろんなタイプの真空パック器が売られてますし、こちらの商品のようにワンタッチで簡単に真空にできるフードストッカーなども販売されています。
「キャットフードの保存状態が良くなかったかも…」と心当たりがある方は、こういった真空パックのアイテムを試してみるのもいいでしょう。
方法④:猫のストレスを軽減させる
ストレスが原因で猫がご飯を食べてくれないのであれば、ストレスを極力排除するようにしてみてください。
例えば騒がしい場所でご飯を食べていたり、2頭以上の猫を飼っているとか。こういったことが猫にとってストレスになることもあるので、静かな場所でひっそりとご飯を食べられるようにするのも大事です。
また、些細なことではありますが、キャットフードを入れる器などもストレスになってしまうことがあります。例えば以下のようなケースですね。
- 器が汚れている
- 器が深くてヒゲが当たってしまう
- 器の高さが合ってなくて前かがみになって食べている
こういったちょっとしたことがストレスになるので、器を清潔にしたり、容器の高さや器自体を変更するなどの対策も必要であれば行ってみてください。
方法⑤:猫に運動をさせる
猫に運動させると聞くと「逆に痩せちゃうんじゃ?」と思うかもしれません。ですが運動によってお腹が空いて食欲もアップするので、適度に運動させることは大事です。
また、運動をすることで筋力や体力の維持が期待できますし、血流が良くなって消化器官の働きを正常に保って消化吸収をしっかりできるようになるなどいい事づくしです。
ですので1日5分でもいいので、一緒に遊ぶなどして適度に運動させてあげることも意識してみてください!
シニア猫を太らせる際には無理をさせない
シニア猫を太らせるための方法を解説しましたが、お願いとして決して無理はさせないでください。やはり高齢なわけですから、無理をさせると身体に負担が来ますので…。
例えば一気にエサの量を増やして急激に太らせようとするとか、あるいは無理やり運動をさせようとするとか。愛猫を想う気持ちはわかりますが、本当に猫を大切にしたいなら猫の気持ちを最優先にするべきです。
思うようにご飯を食べてくれなかったり、運動をしてくれないこともあるでしょう。しかし高齢な猫は食事や運動の量が減るのは仕方のないこと。それを受け入れることも大切です。
この先も大事な家族の一員として長く暮らしていくために、ぜひ無理のない範囲で今回の内容を取り組んでみてください。
まとめ
今回はシニア猫を太らせるための方法として以下の5つを解説しました。
シニア猫を太らせるための対策
- 栄養価の高いキャットフードに変える
- 食べてもらう工夫をする
- フードを真空パックにして新鮮な状態を保つ
- ストレスを軽減させる
- 運動をさせる
これらの中から取り入れられそうなものはぜひ試してみてくださいね。
また、それ以前に病気の疑いがある場合は、まずは動物病院に連れていくのが先決です。大切な猫ちゃんのために適切な処置をしてあげてください。
今回の内容があなたの飼っている猫ちゃんの健康に少しでも役立てば嬉しいです。